nakatamokuzai
木について

森に生きる木の中で最も進化した構造組織を持ち、「森の真打ち」とも称されるナラ。クヌギ、ブナなどとともに「ドングリのなる木」として親しまれてきました。他の樹種を寄せつけない圧倒的な生命力で純林を形成し、豊かな森を作ります。日本、中国、ロシアがおもな原産地ですが、日本のナラは、数ある広葉樹の中でも最高級材として珍重され、明治時代以降の一時期はヨーロッパをはじめとする世界各国へも盛んに輸出され、「ジャパニーズオーク」として一目置かれる存在となっていました。



材質は堅く、十分な強度と耐久性を持っていて、無垢のフローリングの定番的人気を誇ります。また、熱加湿による曲げ木加工が容易なため 美しい曲線を出すことが可能です。だた、 樹幹内に非常に多くの水分を含んでいるため、乾燥には手間と時間がかかり、乾燥中に狂いが生じやすく、また、育った土壌や環境の影響を受けやすいので、均質な表情にそろえるのが難しい材です。
ナラ独自の繊維構造から、柾目面には美しい縞模様をつくり、それがトラの皮の縞に似ているため 虎斑(トラフ)と呼ばれている部材があり珍重されています 。


青森ヒバの作品
楢銘々皿
No.215
楢銘々皿