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奥入瀬・十和田湖

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 十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流は、トチノキやカツラ、サワグルミなどの自然林に囲まれながら焼山までの14km、高低差200mの穏やかな流れです。渓流沿いを進めば、さわやかな水のせせらぎ、躍動感あふれる滝の数々、苔むした岩と朽ち果てた木々、その上に芽生える新たな命、大自然の営みを肌で感じられるのが最大の魅力です。渓流に沿って、自然遊歩道があり、周囲にはブナ、トチノキ、カツラなどの木立や山野草が茂る。渓流の両側にそそり立つ断崖も見どころ。十和田湖観光にお見えになったお客様は必見です。春夏秋冬どの季節に行っても、違う景色を見せてくれます。ここには、銚子大滝(ちょうしおおたき)・阿修羅(あしゅら)の流れといった様々な景勝地が20以上あります。美しい景色、渓流のせせらぎ、動植物の息吹、新鮮な空気を五感で感じれば大自然に癒されることでしょう。かつて十和田湖や奥入瀬を全国に広め、この地を愛した文人・大町桂月次のように詠んでいます。

住まば日本 遊ばば十和田 歩きゃ奥入瀬三里半

 奥入瀬渓流の焼山子ノ口間には途中6つのJRバス停留所があります。石ヶ戸休憩所は渓流内に唯一の休憩所でトイレや駐車帯のほか、奥入瀬渓流の模型や写真などが展示されています。バスと徒歩でまわるなら目的地に合わせご選択下さい。なお11月上旬~3月はバスの運行状況が変わりますのでご注意下さい。

 

十和田湖

青森・秋田県境にある二重式カルデラ湖である十和田湖。面積は59.8㎢,湖面標高400m,湖周約44km,最大深327m、透明度約12.5mの美しい藍の水をたたえる神秘の湖です。
 十和田湖は、水深が深く水量が豊富にあり、湖に流れ込む大きな川がありません。そのため湖中に運び込まれる泥や栄養分が少なく、プランクトンや水草の発生も少ないため、濁りの原因となる浮遊物も少なく十和田湖はきれいなままなのです。
 湖の形成過程は、まず約20万年前に始まりました。現在の湖に中心をもつ十和田火山が作られました。約3万年前になるとその十和田火山が大噴火を起こし、それにより一帯は陥没して広く浅いカルデラとなり、現在のような輪郭が作られました。その後の約1万年前頃、カルデラの南東部分で再び噴火が起き、小さな火山が作られました。そして約4000年前の活動期に中央火口丘の中心が陥没して狭く深いカルデラが形成され中湖(なかのうみ)が生じました。湖の南岸から牛の角のように突出する二つの半島が中央火口丘にあたり,西が中山,東が円頂丘の御倉山(690m)です。湖の南半は両半島によって分けられ,東から東湖(外湖),中湖,西湖(内湖)とよばれ,北半は北湖とよばれています。湖を取り巻く外輪山には御鼻部(おはなべ)山(1011m),白地山(1034m),十和田山(1054m)などがあり,観光道路は西側の滝ノ沢峠,南側の発荷(はっか)峠と東側の湖の排水口にあたる奥入瀬(おいらせ)川渓谷沿いに通じています。
  先にご説明したように、湖はそのきれいさ故、魚類の生息はありませんでしたが、1903年に十和田銀山の技師和井内(わいない)貞行が北海道の支笏(しこつ)湖原産のヒメマスの稚魚5万尾を放流し、養殖に成功してからヒメマスのほかサクラマス、ワカサギなどの魚が棲むようになりました。「和井内マス」として知られ、西岸の生出(おいで)に和井内養魚場があります。十和田八幡平国立公園に属し、周囲の山地はブナ、カエデ、ナラなどに覆われ、紅葉の季節には特に観光客が多くなります。観光の中心は南岸にある休屋(やすみや)で、バスターミナルの広場を中心に、旅館、食堂、土産品店が集まっています。 十和田湖への入口は青森口、三沢口、弘前口、十和田南口の四つがあり、いずれもバスの便があります。

瞰湖台(かんこだい)‐中湖に面した絶景ポイント‐

 御倉(おぐら)半島(おぐら)の付け根、宇樽部(うたるべ)と休屋(やすみや)の中間の峠にあります。日中はもちろんのこと、夕景まさしく絶景の展望台として知られています。十和田湖外周にはこのほか発荷峠や紫明亭(しめいてい)、滝ノ沢、御鼻部(おはなべ)山などにも展望台があります。

住所: 青森県十和田市奥瀬宇樽部国有林64
バス停十和田湖駅から車で6分 ただし瞰湖台への道は冬期閉鎖
見学無料 駐車場4台

乙女の像(おとめのぞう)‐高村光太郎晩年の作品で十和田湖のシンボル‐

 十和田湖のほとりには、休屋(やすみや)・休平(やすみたい)・子ノ口(ねのくち)・宇樽部(うたるべ)といった観光地がありますが、その中でも休屋地区にある美しい砂浜、御前ヶ浜にある高村光太郎作のブロンズ像『乙女の像』は必見です。十和田湖畔の休屋御前ヶ浜にあるこの像は、十和田湖のシンボル的存在で、国立公園指定15周年を記念して立てられました。詩人・彫刻家として明治、大正、昭和の日本を代表する芸術家・高村光太郎の最後の傑作として広く知られています。この像は2人の裸婦が向かいあっている一対の像で、見る人がどの角度から見ても自分の方を見ているように感じさせるために眼が空洞に彫られる工夫がされています。そのため見る方向によっては様々な美しい表情を楽しむことができます。高村光太郎の「原始林の圧力に堪えて、立つなら幾千年も立ってろ」という想いが込められているそうです。

 わたくしの手でもう一度、
 あの造形を生むことは
 自然の定めた約束であり、
 そのために私に肉類が与へられ、
 そのためにわたくしに畑の野菜が与へられ、
 米と小麦と牛酪(バター)とがゆるされる。
 智恵子の裸形をこの世にのこして
                     高村光太郎

住所:青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋
バス停十和田湖から徒歩10分
休屋有料駐車場利用1000台(一日410円、冬期は無料)

十和田神社(とわだじんじゃ)-杉林の中に静かに佇む古社-

 十和田神社は十和田湖の南部から湖面に突き出す中山半島の付け根、鬱蒼と巨木が茂る参道を歩き、鳥居をくぐり階段を登ると、十和田神社の境内があります。拝殿の後方に本殿、社殿の右手に境内社があります。北東北地方に広く分布する水神信仰である十和田信仰の象徴です。
 この神社にまつわる起源・伝説は大きくは二つあります。
一つは、大同二年(西暦807年)に坂上田村麿東征の折、武運長久を祈願するため日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀ったことが起源とされる説です。
もうひとつは南祖坊による説です。若干長くなりますが、マタギの若者「八郎太郎」は仲間の岩魚を一人で食べてしまいます。マタギの掟を破った八郎は急に喉が渇き、33夜も川の水を飲み続け、いつしか33尺の龍に変身してしまいました。自分の身に起こった報いを知った八郎太郎は、十和田山頂に湖を作り、そこの主として住むようになった。この湖が十和田湖である。その後十和田湖の主として暮らして言いました。
 一方、鉄のわらじが切れた所が神の定めた修行地との神託を受けた熊野の南祖坊は、十和田湖畔でわらじが切れます。そこで、南祖坊は湖の主である龍となった八郎と命を懸けて戦います。八郎は8つの頭と16本の角で、南祖坊の経本は9頭の龍と化し、火を噴き、山を崩し7日7晩激戦します。二十尋(約36m)の身体を、十曲(とわだ)に曲げ、湖にわだかまりました。ついに敗れた八郎は落ち延び、ようやく秋田県の八郎潟に落ち着き、争いに勝った南祖坊が新たな主となりました。そこで青龍権現、熊野権現として崇め祀られているとされる伝説です。

 その後長い年月を経て、夷賊を鎮定した後に甲斐から南部氏が入部し、甲斐白鳥の宮の祭神を遷して再興しました。熊野権現、青龍権現の名で知られた当社は、東北の修験宗徒の修行の地「下北の恐山」「金木町の川倉地蔵」と共に北東北の三大霊場として、人々の信仰を集めました。こと、『十和田神社』に於いては、霊験高く、鎌倉時代以前から修験僧徒(山伏)の修行場として知られ、江戸時代には南部藩の霊場として、毎年、代参拝礼の儀があり隆盛を極めました。
  現在も日本武尊と湖の主、南祖坊が祀られており、本殿のすぐ右にある熊野神社には南祖坊の伝説にちなみ「鉄のわらじ」が奉納されています。開運・金運上昇・諸願成就・家庭円満等の祈願信仰が根強い人気ですが、ほとんど宣伝されていないため乙女の像を見て帰られる方が多いのも事実です。今でも十和田神社の中には占場と言われる修験僧が修行した場所が残っています。
 十和田神社の境内の奥には更に階段が続き、丘の上に登ると巨石がゴロゴロと転がっています。更に進むと、中湖に面した絶壁に出ますので、その絶壁を鉄のハシゴで下ると、これが占場(うらないば)。修行僧が修業した場所です。南祖坊入水の場所とも伝えられ小さな石の祠が祀られています。今では吉凶を占う場所として信仰を集めており、お金やお米を白紙にひねったものや、宮司が神前に供えて記念を凝らした「おより」を湖に投げ入れると願いがかなうときは水底に引き込まれるように沈み、叶わないときは重いものでも浮いたまま波にさらわれ隠岐に流されるとされています。
 占場から少し出ると、十和田湖の最深部があります。じっと見ていると引きずり込まれそうな深い碧色です。湖面は、陽を浴びてキラキラとしていますが、占場は完全な木陰で喧騒とは無縁な太古のままの姿であるため、瞑想するには絶好な場所でしょう。勿論、瞑想しなくても、気持ちの良い場所ですのでしばらくの間、そこに座り込み様々な想いに耽ることでしょう。
住所:青森県上北郡十和田湖町奥瀬字十和田16
バス停:十和田湖から徒歩10分
TEL:0176-75-2425(十和田湖総合案内所)

十和田湖遊覧船(とわだこゆうらんせん)-碧く透きとおる神秘の湖を周遊-

 湖上から、四季折々に移ろう湖岸の景色が楽しめます。休屋と子ノ口を結ぶ片道運航のAコースと、休屋発着ノ湖周遊のBコースがあります。所要時間はいずれも50分で、中ノ湖周遊遊覧船は十和田神社・占場を巡り、船上から祈願できる特別コースもあります。

住所:青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486
バス停十和田湖から徒歩2分
乗船1400円(12月から3月のBコース1100円)
休屋発8時から16時(季節により変動あり)
4月上旬から11月下旬運航(Bコースは年中無休)
休屋有料駐車場利用1000台(一日410円、冬期は無料)
問い合わせ http://www.lakeship-towada.co.jp/
十和田湖遊覧船運航事務所
TEL:0176-75-2909 (十和田湖遊覧船運航事務所 予約センター)

十和田食堂(とわだしょくどう)-名物のヒメマス料理を堪能する-

 十和田湖名産のヒメマス料理がお召し上がりになれます。定番の“ひめ一本焼定食”は大きさにより前後しますが1680円程度。また、淡いピンク色をした“生ひめ定食”は1790円前後です。座席数60席。

住所:青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486
バス停十和田湖から徒歩5分
8時半から17時半(冬期は変動あり)
無休(冬期は土・日・祝日営業。ただし十和田湖冬物語期間中は営業)駐車場8台
TEL:0176-75-2768  

十和田湖湖水まつり (とわだここすいまつり)

毎年7月中旬の土日(開催予定)に行われる夏祭りで、湖水を焦がす華麗な花火大会をメインに乙女の像などがライトアップされます。
バス停十和田湖から徒歩5分
休屋駐車場利用1000台(一日410円)
問い合わせ
社団法人十和田湖国立公園協会
住所:青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486
TEL:0176-75-2425
http://www.kosuimaturi.com/

十和田湖冬物語(とわだこふゆものがたり)

十和田湖冬物語は2月3日から2月26日に開催される冬の祭典です。雪像やかまくら、雪の燈篭などが宵闇に浮かび、幻想的で美しい光景が楽しめます。
バス停十和田湖から徒歩5分
休屋駐車場利用1000台(一日410円)
問い合わせ
社団法人十和田湖国立公園協会
住所:青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486
TEL:0176-75-2425
http://www.towadakofuyumonogatari.com/